曽我部昌史
①「観光旅行」と「旅」 荒沼宏『奇想の20世紀』でなるほどと思ったこと。旅行は「観光旅行」と「旅」に大別される。 「観光旅行」というのは巡礼と形式が同じなんだ。そこにあるものの価値がオーソライズされていて、それを追体験するために行く。つまり、最初からそこになにがあるのかわかっていて、それを見に行く。一方、「旅」というのはそうではなくて、知らないものを知るために行くものだ。という定義していた。 観光旅行みたいに、確認することにはあまり喜びを感じない。むしろ、知らないところに行って、なにか新しい体験をしたい。自分が想像していないことに直面して、それをどう扱うかを考えるのが楽しい。のだと。 「観光旅行」が巡礼的だとすれば、「旅」はフィールドワーク的といえるかもしれない。 前にも誰かがいっていた。知らないでその場に訪れることは、初めの一度しか経験できない。一度訪れれば嫌でももうその場所を知ってしまうから・・。だから、何も調べずにいくのがおもしろいのだと。 ②旅の記録 最近はデジカメで気になった瞬間を撮っている。街を歩いていて変なものを見つけると撮って、HPにアップする。これはまさに毎日の旅の記録と言っていいかもしれない。毎日の生活の中で、おもしろいと思うものを写真に撮るのと、旅の中ですごいと思ったものを撮ることにはほとんど区別がない。と言っている。 そしてこの延長上としての習慣として、この絵日記をやることである種の強制力を自分で自分に課している。写真を撮るようなネタに出合いたいなと思いながら毎日過ごしていると、普通だったら見過ごしてしまうようなものを、立ち止まって振り返って、あれって考えるようになってくる。これはトレーニングなんだ。といっている。というのも、この「なんでだろう?」と感じること、それを繰り返すことは人によるかもしれないがデザインをすることとすごく近い関係にある。のだと。 頻繁にブログをやっていた頃自分もこの強制力を感じたことがある。ブログのためにネタを集めている感じがして嫌にもなったが、確かにトレーニングになっていたこもしれない。
by spaising_ai
| 2007-02-21 00:00
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